好きなにおいと聞いたらどんなものを想像しますか?
私事ですが、私はシトラス系の香りが好きです。あと金木犀の香りも大好きです。バラの香りが好きだとか、バニラ系の香りが好きだとか好きなにおいは人それぞれ違いますね。では犬はどうでしょうか?
犬は人間がいい香りだなというものはいいにおいとは思わないようです。前に私がアロマテラピーのルームシャワーをシュッシュッとしたときに、猫も犬もみんなで「グッション!!」と鼻水をまき散らしながらくしゃみをしました。
そして、「ちょっと、このにおいどうにかして!」と怒って逃げていきました。私はいい香りだと思ったのですが、嗅覚の発達した犬や猫には刺激が強くとてもつらいようです。
また、私がシャンプーとトリートメントをしたときは嫌がって髪に体を押し付けてゴロゴロと自分のにおいをつけてにおいを中和します。洗濯物の香り成分も犬にとっては刺激臭のようなものです。
それもそのはず、犬は感覚器官の中で嗅覚がもっとも鋭敏に発達しています。その感度は人間の約100万倍と言われています。フアっと香る程度のにおいが100万倍の濃さで匂ってきたら、想像しただけで鼻がどうにかなって頭痛がしたり、失神したりしてしまうように思います。
今では香りのするものは嫌がるので、洗濯洗剤など無香料のものを選んで、アロマテラピーなどもしないようにしています。強いにおいを嗅がないと人間も嗅覚が鋭敏になって、空気に漂うちょっとした草のいい香りなどに気付けるようになりますよ。
犬たちをよく見ていると、干からびたミミズとか小動物の糞、猫の糞をよく体に擦り付けています。その表情を観察していると「はあ、たまらないよぉ~」というようなうっとりとした表情をするのです。
人間からするととても受け入れがたいかもしれません。はっきり言ってくさい臭いだからです。でも犬たちにはこのくさい臭いがすごくいい匂いなのです。
「もう臭いよ」「やめなさい」と言わずに、犬たちなりのいい香りを体にまとって満足しているので見守ってあげましょう。ミミズのにおいは半日、小動物の糞のにおいは1日ほどで消えてしまいます。
やっぱり自分の好きなにおいをつけるというのはとてもいい気分になるものです。半日、または1日ちょっとくさいかなと思うかもしれませんが、愛犬がごきげんになるので「いいね!おしゃれ!!」と言ってあげるといいなと思います。
「臭い!」でも「かわいい」の『くさかわ』体験をするのも、ごきげんな犬と暮らすひとつの楽しみになると思います。
どうしても臭くて我慢できない場合は、心地よい温度のホットタオルでそっと汚れたところにあてて拭かせてもらうようにしましょう。ゴシゴシタオルで拭いたり、シャンプーをしたりするとそれ自体がストレスとなりストレス臭がしてもっと臭いことにもなるし、犬にも負担がかかっていいことがありません。
ホットタオルを体にそっと当てるときも一声かけて、「タオルあてていい?」と聞いてからOKが出てからにしましょう。体を固くして動かなくなったり、逃げて行ったり、舌をペロッとだしたりするストレスシグナルが見られた場合はまた別の機会にしてください。
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