投稿者: inusodate

  • あなたのその行動が、犬の飛びつき、興奮をあおっていた!

    あなたのその行動が、犬の飛びつき、興奮をあおっていた!

    同居家族がちょっと動けばじゃれ付いて飛びつき、噛み、遊んでくれとつきまとう…。

     

    些細な刺激で興奮して、ほとんど一日中ウロウロと興奮状態…。

     

    部屋にあるクッションやソファーなどを手当たり次第に噛んだり、落ちているものを片っ端から食べてしまったり…。

     

     

    そんな犬をうっとうしく感じ、リードでつないだり、サークルに入れてしまったりしたくなる気持ちも分かります。

     

     

    ですがちょっと待ってください!

     

     

    そこでまたつないだり閉じ込めたりしてしまうと、フラストレーションからさらに興奮するようになるのです。そしてさらに破壊や噛み付きがエスカレートする、という悪循環に陥ってしまいます。

     

     

    犬がそんな状態に陥っていたら、規則正しく静かで落ち着いた生活環境を整えて、ロングリードでののんびり散歩で、犬がリラックスできるように努めることが重要です。

     

     

    室内では、犬が届きそうなところに齧られて困る物を置かないようにするというのが鉄則です。

     

     

    破壊がひどいときには、一時的にバスマットやクッションなどをすべて片付けましょう。落ち着いてきたら、少しずつそれらを元に戻していけばいいのです。その上で、齧っていいものをいくつか置いておき、「こっちにしようね」と小さな声で静かに言って、プレゼントします。

     

     

    食べてしまう犬には、壊れにくくちょっとくらい欠片を飲み込んでもいい「ナイラボーン」とか、骨ガムとか、トイレットペーパーの芯、大型犬用の破壊おもちゃなどを置いておきましょう。

     

     

    犬が興奮している場合にはとくに、そういう「イタズラ」や、飛びつき、興奮噛みなどに反応しないことが重要なのです。人間がしつけなければと大声をあげて叱ったり、手を振り回したり、叫んだりなどしたら、事態はますます悪化します。

     

     

    破壊行動をしているときに、「こっちを噛めば」などという場合も、さりげなく静かに近づいて、代わりの物を渡したらさっさと引き上げ、あとは知らん顔しておきます。もし代わりのものに興味を示さなくても、そのままにしておいて、次回はもっと興味をそそるものを探しておいてあげましょう。

     

     

    ひどく興奮して手当たり次第飛びついてくるというようなときには、犬をひとりにして人間は各自の部屋に静かに退散するようにします。それでも落ち着かないときは、一時的に外出し、犬が落ち着いたらまたもどってみてください。

     

     

    これは罰ではなく、犬猫たちも仲間同士でよくやっている「落ち着こうね」というカーミングシグナルなので、穏やかに、かつ静かに行動することがポイントです。やさしく、「ちょっと落ち着こうね」と声をかけて行くのもいいでしょう。

     

     

    じゃれ噛みやストレス噛みをされると、どうしてもちょっと痛かったり、あるいは怖かったりして、手をさっと引いてヒラヒラさせたりなどする人が多いかもしれません。

     

     

    そういったじゃれつきには、フリーズすることが基本です。すべての動きを止めて、じっと動かないようにします。そのときに、手は胸の前でクロスしましょう。犬の方は見ずに、斜め下や横などを向いて固まります。

     

     

    足などを噛んでくる犬もいますが、ここで人間がまったく動かなければ、そのうちに止めるでしょう。椅子などの後ろに避難してフリーズすると噛まれなくていいですよ。

     

     

    とにかく黙って、無反応をキープする(カーミングシグナル)ことが重要です。

     

     

    それでも犬が飛びついてくるという方もいますが、よく話を聞いてみると、さんざん犬の相手をして興奮させた後にフリーズしているケースがあります。

     

     

    犬がじゃれてきたときに、犬の方を見ながら、「ダメだよ、ダメ。やめて」なとと言って体をよじったりなど、そんなことをひとしきりやってからフリーズしても、犬はすっかり興奮しているので、なかなか収まりません。

     

     

    興奮してからでなく、飛びつかれそうだなというときに、顔を背けて固まってしまうのです。あるいはその段階で部屋から出て行ってもいいしょう。

     

     

    このタイミングを逃し、犬を余計に興奮させてしまっていることが非常に多いのです。

     

     

    犬の飛びつきや興奮をおさめるには、興奮せずに済む落ち着いた環境を整えることと、興奮をあおらないように、私たち人間の行動を見直すことが必要です。

     

     

  • 留守番できないのはしつけ不足?

    留守番できないのはしつけ不足?

    ペットショップやブリーダーから犬を迎えるとき、「ケージにいれておけば留守番ができるので共働きでも大丈夫ですよ」といわれることがあります。

     

     

    それを真に受けた結果、留守番中に吠えたり、遠吠えしたり、粗相したり、食べられないものを食べたり、家具などを破壊したりなどということになって、困り果てるということがしばしば起こります。

     

     

    このような犬の行動は、分離ストレス行動(分離不安症)と呼ばれています。

     

     

    同居人は、おとなしく留守番できるようになってほしい、破壊したり吠えたりしないでほしいなどと考えます。ちゃんと留守番ができる「いい子」になるよう、必死にしつけをするかもしれません。

     

     

    ですが犬からすれば、不安で仕方がなくて、止むに止まれずやってしまうのです。

     

     

    留守番時間が6時間を越えると、ストレス行動が増えるという調査結果があります。留守にすることが多い人やフルタイムで働いている人で、これから犬を迎えようと思っている人は、犬と暮らすのはきっぱりあきらめましょう。とくに保護犬の場合、同居人と環境が何度も変わるので、不安がとても強く、分離ストレス行動が出やすいので長い留守番はかわいそうです。

     

     

    子犬を迎えた場合、本来であれば親や兄弟と一緒に過ごしている時期に、ひとりぼっちで留守番をさせることになってしまいます。刺激がない退屈な環境では成長が阻まれますし、ひとりぼっちのストレスは脳にダメージを与えます。

     

     

    分離ストレス行動が見られた場合、その行動をやめさせようと考えるのではなく、どうしたら犬の不安をなくしてあげることができるかというふうに考えましょう。

     

     

    分離ストレス行動には、環境の変化やトラウマ的な出来事による一時的なものもあります。その場合は、少し時間が経てば落ち着きます。

     

     

    他方で、日常的に分離ストレス行動が見られる場合は、より意識的に対処する必要があるでしょう。可能な限りストレスの原因を減らして、犬の気持ちに寄り添い、よくコミュニケーションをとるようにします。

     

     

    いわゆる「しつけ」はいりません。これまでは、「不適切な行動を矯正する」という態度でのぞむということがずっと行われてきましたが、その行動を止めさせるという発想では一時しのぎにしかなりません。例えその行動をしなくなっても、別のストレス行動が出たり体調を崩したりします。

     

     

    本当に必要なのは心のケアとリハビリです。

     

     

    そして、不安でどうしようもなくなるほどの時間、ひとりにしないということが大切です。

     

     

    重度の分離不安症では、留守番がゼロのところからスタートしなければいけないこともあります。 こういうケースでは、フルタイムで勤務していて、毎日何十時間も留守番があるというのでは、改善は難しくなるでしょう。

     

     

    各家庭や仕事の事情などによって、対応は変わってきますので、実現可能な解決策を考えてみましょう。仕事の時間を短くしてもらうとか、在宅勤務の仕事に変えるとか、自分自身がすぐに状況を変えることができないなら、定年退職した両親のところに犬を預かってもらう・・などです。

     

     

    また、多頭飼育で1頭ずつ散歩にいくときに、どうしたらいいかという質問が出ることがありますが、こちらも対処法はケースバイケースです。小さい犬ならスリングに入れて同居犬の散歩に連れて行くということができます。中大型犬は留守番が苦手な犬を先に散歩に連れて行くとか、長持ちするガムを食べていてもらうとか、それでも耐えられない場合は抗不安薬を使うとか、その犬の状態により最も不安が少ない方法を考えます。

     

     

    いずれにしても、環境と接し方を見直して、ストレスマネジメントを徹底することが第一に重要です。

     

     

  • 人は犬のリーダーでなければいけないの?

    人は犬のリーダーでなければいけないの?

    人間がボスにならなければ犬にバカにされる・・・

    犬の問題行動が起こるのは犬がリーダーだと思っているから・・・

     

     

    一度はこんなことを耳にしたことがありませんか?もしかしたら、これを信じてリーダーになろうとしつけに一生懸命になった方もいるかもしれません。

     

     

    リーダー論とは?

    一般的に、リーダー論と聞く言葉。これは正式には「パックリーダー論」といって、犬の群れ(パック)のリーダーのことを指します。

     

     

    犬は、リーダーが他の個体を支配し、劣位の個体はリーダーに服従する群れで生きている狼が先祖なので、犬と人との間でもこれが当てはまるため、人が犬に支配されてしまわないよう、しっかりリーダーであることを示さなければならないという考え方です。犬の様々な問題行動は、犬がリーダーになってしまっているためだと考えられているのです。

     

     

    このような捉え方をドミナンス・セオリー(支配性理論)と呼び、それに基づき、パックリーダーになるべきだとの考え=リーダー論が提唱されました。

     

     

    人がリーダーであることを犬に示すために、犬の行動を制限したり、人に従わせたりします。犬が望ましくない行動をしたら、犬のマズルを手でおさえたり(マズルコントロール)仰向けにしておさえつけたり(アルファ―ロール/ロールオーバー)などの罰を与えることによって、上下関係を知らしめます。散歩のときは人より前を歩かないようリーダーウォークをさせ、前にでようものならリードを強くひいて横につかせます(ジャーク)。

     

     

    こういった恐怖や不安を与える行動を人が行うことによって、犬は人をリーダーと自覚し、犬と人との信頼関係がうまれるというのです。本当にそうでしょうか。

     

     

    否定されたリーダー論

    アメリカ獣医動物行動学会(AVSAB)が、2008年にドミナンス・セオリーに関する声明文をだしています。かつて信じられていたこの理論が間違っていたこと、この理論に基づいたしつけや訓練による問題行動の修正は時代遅れであること、またそれらによって攻撃行動を増大させるリスクがあることを主張しているのです。

     

     

    パックリーダー論が否定された背景には、犬と狼は違う生き物であることや、そもそも野生の狼には家族単位の群れ程度で、そこに支配性はないという研究結果などがあります。一方で、野良で暮らしている犬たちの中に、リーダー的な犬が観察されるケースもあるようなのですが、だからといって人と犬との関係で人がリーダーになる必要はありませんし、人間の都合がいいように犬をコントロールすべく、そういった犬の習性が利用されてしまったと考えられます。

     

     

    海外の多くのドッグトレーナーもパックリーダー論を否定しています。例えばトゥーリッド・ルーガスは『カーミングシグナル』(英語版)の中で次のように書いています。

     

     

    「従来は『私が飼い主なのだから言うことを聞け』というような一方通行のコミュニケーションが多かったが、私たちは自分の態度を選択できるのである。

     

    犬を怖がらせることもできるし、犬に友好的な接し方をすることもできる。

     

    ある犬は自分を守ろうとし、別の犬は怖がって逃げようとしたりするが、犬にそういう行動をとらせるのは人間なのである。

     

    人間はいつも選択肢を持っているのだから、嫌だというシグナルを出しているときには、それを聞いてあげよう。

     

    犬に尊敬してほしかったら、自分も犬を尊敬しよう。

     

    良い関係というのは、双方向的コミュニケーションに基づいて、バランスの取れた一体性のなかで共生することである。

     

    リーダーシップは何も解決しない。リーダーシップは、人の生活においても、また犬の生活においても、問題を生じさせるだけである」。

     

     

    それでも犬にリーダーは必要か

    日本でもパックリーダー論は過去のものとなりつつありますが、いまだ強制訓練系のトレーナーやドッグトレーナー養成学校、そして一部の動物病院の獣医師まで、ドミナンス・セオリーに基づいたトレーニング方法を採用しています。

     

     

    そして更なる問題は、犬に暴力的なことはしないけれど、人が犬をコントロールしようとしていること、つまりリーダーになろうとしていることには変わらない、陽性強化などのトレーニングに取って代わっていることです。

     

     

    犬はリーダーがいないと、人と暮らす上で困ってしまうのでしょうか。私たちは、厳しいリーダーも優しそうなリーダーも必要ないと考えています。

     

     

    犬は本来、よく考え、状況を理解して行動できる動物です。でも、人の接し方や生活環境のせいでストレスをいっぱい抱えていると、それができなくなってしまいます。

     

     

    私たちは、犬が本来の能力を発揮し、のんびり暮らすことができるよう、自らの行動を見直すことが大切です。余計なことはせず、犬が困っているときだけ、リーダーではなく平等な立場の友達として、そっと手助けをしましょう。それだけで、犬と人がお互い十分幸せに生きていけるのではないでしょうか。

     

     

  • しっかり叱ってしっかり褒める?

    しっかり叱ってしっかり褒める?

    しつけの基本は、しっかり叱ってしっかり褒めること。

    これはよく聞くフレーズです。でも、本当にそうでしょうか。

     

     

    人間が犬を叱るとき

    あなたならどんなときに叱りますか?

     

    犬が吠えたとき?

    噛み付いたとき?

    リードを引っ張ったとき?

    留守中に粗相したとき?

     

     

    吠え

    犬の吠えは人間の言葉と同じです。翻訳するとこんなふうになります。

     

    「怖いからこっちに来るな!」

    「うれしい!」

    「なんかイライラする」

    「興奮してきたぞ」

     

    それに対して、「うるさい、やめなさい!」と叱って、なにか解決するでしょうか。

     

     

    噛み

    噛み付きはそのほとんどが自分を守るためのものです。あとはイライラしてやり場のない気持ちをぶつけるとか、とっさにそばにいた人を噛むという類です。

     

    それを「いけないっ」などと叱って、なにか効果が得られるでしょうか。

     

     

    リードの引っ張り

    犬がリードを引っ張るのは、興奮しすぎているせいです。興奮しないようにリードにしっかりテンションをかけてブレーキをかけ、すぐに緩めるとうのを繰り返すと、犬はだんだん落ち着いてきます。

     

     

    留守中の粗相

    留守中の粗相は分離ストレス行動です。ひとりで留守番することが不安で仕方がなく、強いストレスがかかって粗相してしまうのです。

     

    それを叱ると、犬はさらに不安になって、事態が悪化します。

     

     

    犬を褒めるのはいいこと?

    では、褒めるのはどうでしょう?

     

    いい子にしているときに褒めると、犬は喜ぶからいいのではないか。

    そう思いますか?

     

     

    いい子って?

    その「いい子」というのは、人間が考えるいい子ではないでしょうか。

     

    吠えない、噛み付かない、言うことを聞く、おとなしく歩く。

     

    犬は褒められたくて、本当にやりたいことを我慢するようになります。自分を殺して、人間に合わせようとするのです。

     

    犬の気持ちはどこかへ行ってしまいます。

     

     

    それってコントロールでは

    犬を叱ったり褒めたりするのは、自分の思うままにコントロールしようとする行為ではないでしょうか。そこには上下関係、支配関係があるように思えてなりません。

     

    わたしたちは人間の友や仲間を叱ったり褒めたりするでしょうか?

     

     

    仲間になろう

    「こうした方がいいと思うよ」という意見を言ったり、「すばらしいね」などと賞賛することはあるでしょう。

     

    また、「それは大変だったね」、「つらいね」などと共感することもあります。

    犬が友であり仲間であるなら、そのように接すればいいのではないでしょうか。犬はその気持ちにちゃんと応えてくれます。

     

    犬をしつけるのではなく、犬と仲間になることが大事です。

     

    犬は社会性が高度に発達しており、仲間のことをリスペクトします。

    わたしたちも犬を見習いたいものです。

     

     

  • 犬に何を求めてる?犬に求めず尊重する暮らし

    犬に何を求めてる?犬に求めず尊重する暮らし

    皆さん、犬や、犬との暮らしに何を求めていますか?

     

     

    私は、犬を迎える前に、たびたびペットショップに立ち寄っていたのですが、コロコロとした姿をとても愛おしく感じ、普段ちょっと淋しいなぁ癒されたいなぁと思っていたのでその気持ちを埋めるかのようにして迎えました。

     

     

    そんな気持ちで迎えたので、犬は、「私にとって癒してくれる存在」でなければならなかったのです。ですから、迎えてすぐに噛みつき・家具などの破壊・興奮度の高さに、癒されるどころか思っていた犬とまったく違う!!問題行動を矯正すべくしっかりしつけをしなければ!!と奔走することになってしまいました。

     

     

    私と同じように、犬にこうあってほしいという理想像を求めている方もいるのではないかと思います。従順で優しい犬であってほしい・・どんな指示でも従える賢い犬であってほしい・・大人しくいい子であってほしい・・など。

     

     

    でも、そんな風に理想を求めれば求めるほど、なぜかうまくいかないんだけど・・と思いませんか?

     

     

    理想を求めるあまり、様々なしつけを試して育犬ノイローゼになってしまう話もよく聞きます。私もノイローゼになった一人ですが、そこから脱することができたのは、「犬にも人間と同じように豊かな感情と意思がある」ということを知れたことがきっかけでした。犬はロボットでもないし、人間より下の存在でもないし、人間の理想をおしつけていい存在でもなかったのです。

     

     

    友達や家族とのコミュニケーションでも、自分の思い通りにしようと一方的に考えを押し付けたら、関係は悪化してしまいます。そうならないように、相手の表情やちょっとした言葉をよく見聞きしながら、コミュニケーションをとっていくことで信頼関係が築かれていきます。

     

     

    犬との関係でも、まったく同じだったのです。犬の「嬉しい」「心地良い」「怖いよ」「不安だよ」「嫌だよ」などの感情に耳を傾け配慮を重ね、犬の意思を尊重して暮らしていれば、犬はだんだん安心して落ち着いて過ごすようになっていきます。

     

     

    犬に何かを求めたりしない・・最初はちょっと難しいかもしれませんし、戸惑うこともあるかもしれませんが、是非やってみてください。人間も犬も、幸せな気持ちであふれる生活を一緒に目指しましょう。