「犬と暮らしたい」と思ったとき、ペットショップは、とても身近で、出会いやすい場所です。
実際に、ガラス越しに見た子犬に心を動かされ、そのまま家族として迎える方も多いでしょう。
私たちにも、ペットショップから迎えたメンバーがいます。
だからこそ、あとから知った現実に、驚き、考えさせられることがたくさんありました。
ここでは、その一部をお伝えしたいと思います。
ペットショップの子犬はどこから来るのか
ペットショップにいる子犬たちは、多くの場合「ブリーダー」と呼ばれる繁殖業者のもとで生まれます。
その環境はさまざまで、家庭に近い形で育てられているケースもあるかもしれませんが、効率を重視した繁殖が行われているケースが多いのが現状です。
中には、「パピーミル(子犬の繁殖工場)」と呼ばれるような、大量繁殖を前提とした施設も存在しています。
そうした環境では、犬たちは限られたスペースで繁殖を繰り返され、十分な散歩やケアが行き届かないまますごしていることも多いです。
また、生まれた子犬は、とても幼い時期に親やきょうだいと離れ、流通にのせられることが一般的です。
流通のしくみと、子犬たちの負担
多くの子犬は、「ペットオークション(競り市)」を経由して、ペットショップへと運ばれます。
全国に複数の市場があり、日々たくさんの犬や猫が取引されています。
このとき、子犬たちはまだとても幼く(生後36~40日ほど)、本来であれば親やきょうだいと過ごす大切な時期にあたります。
この時期に離されることで、
- 他の犬との関わり方を学ぶ機会が少なくなる
- 環境の変化によるストレスを受けやすくなる
といった影響が出る可能性も指摘されています。
また、その後ショップで過ごす環境によっては、運動や刺激が十分でない状態が続くこともあります。
こうした経験が、その後の心身の発達に影響したり、ストレス行動につながったりするケースも多くあります。
「知らなかった」で終わらせないために
ペットショップで出会う子犬たちは、とてもかわいく、魅力的です。
ただ、その背景には、さまざまな過程があることも事実です。
「かわいいから」「すぐ迎えられるから」だけで決めるのではなく、
- どこで生まれたのか
- どんな環境で育ってきたのか
- これからどんな配慮が必要になるのか
そうしたことに目を向けることが、とても大切だと感じています。
もうひとつの選択肢として
現在、日本では多くの犬たちが新しい家族を待っています。
保護団体や愛護センターなどでは、さまざまな背景をもった犬たちが保護され、譲渡の機会を待っています。
私たちは、犬を迎える際に、そうした選択肢があることも、ぜひ知っていただきたいと考えています。

