ペットショップやホームセンターのペットコーナーには、かわいい子犬や子猫が並んでいます。
思わず足を止めて見てしまう、そんな人も多いのではないでしょうか。
では、その犬たちは、どこから来ているのでしょうか。
普段あまり意識されることのない「流通の裏側」には、知っておきたい現実があります。
犬はどこから来ているのか
ペットショップに並ぶ犬たちの多くは、「ブリーダー」と呼ばれる繁殖業者のもとで生まれています。
「家庭のような環境で大切に育てられている」
そんなイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし実際には、効率よく繁殖させることを目的とした環境が存在しています。
限られたスペースで管理され、外に出る機会も少なく、繁殖を繰り返す・・
母犬は、外に出る機会がほとんどないまま、一生を終えることもあります。
市場に出るまでの流れ
生まれた子犬たちは、一定の時期になると親や兄弟から離されます。
その後、
- ペットショップに直接出荷される
- 「オークション(せり市場)」に出される
といった流れで流通していきます。
日本には複数のオークション会場があり、日々多くの犬猫が取引されています。
輸送や移動の過程では、環境の急激な変化によって強いストレスがかかることも少なくありません。
店頭での展示
ペットショップに到着した子犬たちは、ガラスケースの中で展示されます。
本来であれば、親や兄弟と過ごしながら社会性を育んでいる時期に、
- 狭い空間での生活
- 限られた刺激
- 不特定多数の人に見られる環境
に置かれることになります。
この段階で、すでに大きな環境の変化を経験し、ストレスを抱えているのです。
シリアスブリーダーという存在
「すべてのブリーダーが問題なのか」と感じる方もいるかもしれません。
たしかに、頭数を制限し、環境に配慮しているブリーダーも存在し、一般的には「シリアスブリーダー」と呼ばれています。
ですが、その繁殖の目的は何でしょうか。
多くの場合、「その犬種らしさ」や「理想とされる外見」に近づけることが重視されています。
つまり、人間が決めた基準に沿って、「価値のある犬」を生み出すという考え方です。
実際に現場を見ると、飼育環境に一定の配慮があったとしても、この前提から外れているケースは多くありません。
それは犬のためというよりも、人間側の価値観に基づいた繁殖です。
「良いブリーダーかどうか」という視点では、この問題の本質は見えてきません。
命が流通する構造をどう考えるか
ここまで見てきたように、犬たちは、生まれ、選ばれ、移動し、展示される、という流れの中に置かれています。
「命が商品として扱われる構造」が存在していることが分かるのではないでしょうか。
そして、この仕組みは、需要がある限り続いていきます。
犬と暮らすという選択は、とても豊かで素晴らしいものです。
だからこそ、その出会いがどのように成り立っているのかを知ることは、とても大切なことだと考えています。
まずは背景を知ること。
そこから、どんな選択をするのかを考えていくことが、これから犬と暮らしていくうえでの一歩になるはずです。
このような流れの中で、子犬たちは大切な時期をどのように過ごしているのでしょうか。
以下の記事では、早期引き離しや環境が犬にどのような影響を与えるのかを詳しく触れていますので是非ご覧ください。


