日本では、年1回の狂犬病の予防注射が義務化されていますが、混合ワクチンは任意です。任意・・といわれると、一体どうしたら良いか迷う方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
逆に、トリミングサロンやペットホテルを利用している方は、1年以内に混合ワクチンを接種していることを条件としていることが多いので、なんとなく接種させているかもしれません。
混合ワクチンには、3種から11種まであり、どれにしたらいいか迷うでしょう。地域の状況について、是非、動物病院の獣医さんに確認してみましょう。その地域で流行っている病気や発生件数・接種しておいた方が良い種類をアドバイスしてくれるでしょう。
また、愛犬がどんな場所を好んで散歩するか、愛犬と旅行に行くかも判断材料になりますので、獣医さんと共有しましょう。
最近では、数がどんどん増える傾向にありますが、種類が増えれば増えるほど、当然リスクは高まりますので、必要最小限にすることが大事です。特に高齢だったり体が弱かったりする犬については、副作用の心配がありますので、愛犬の健康状態もよく理解してくれている獣医さんに相談し、その上で、ご自身で総合的に判断しましょう。
不安なことや懸念事項について、親身に相談にのってくれる獣医さんを選ぶことも重要ですね。
混合ワクチンの副作用には次のようなものがあります。
発熱、食欲低下。これについては1,2日でおさまることが多いので様子をみましょう。顔などを異常にかゆがる、唇や眼・首の周りの腫れ。この場合は、早めに病院に連絡して相談をしましょう。
最も気を付けなければいけないのは、アナフィラキシー反応といわれるもので、注射後30分以内に突然起こることが多く、可視蒼白になり、呼吸困難に陥るなど生命に関わる危険性のあるアレルギー反応です。この場合は、すぐに手当てしないと死亡してしまうことがあるので緊急を要します。
このような命に関わる副作用もあるため、万が一の時にすぐに対応してもらえるよう、ワクチンの接種は午前中にうけることをおすすめします。
尚、ワクチンはいくつかのメーカーが製造していますが、副作用が出にくいとうたっているものもあります。ワクチンを接種する際は、どこのメーカーのものかを確認しておき、副作用が万が一でた場合は、次回は別のメーカーのものを扱っている病院にしてみるなど気をつけてみると良いでしょう。
このように副作用の恐れもありますので、犬の負担を考えるとなるべく接種させたくないという方もいらっしゃると思います。
そんな方には、抗体価検査をして抗体ができているかを事前に確認するという方法をおすすめします。抗体が十分であればその年は接種をやめて、抗体が下がってきたら打つようにすると、過剰接種を避けることができますよ。
ちょっと余談になりますが、混合ワクチンに関わるとても大事な話があります。
一般的に、子犬については2回もしくは3回のワクチン接種が終わるまで、外に連れ出し散歩をさせるのは控えましょうと言われています。
しかし、その時期は、犬にとって大変重要な社会化の感受期なのです。この期間にずっと室内にいると、刺激不足によるフラストレーションから、噛みつくようになったり、興奮しやすかったり、粗相をしたりするようになります。
ワクチン接種が終わってからやっと外に連れ出すと、人や犬や様々な刺激に過剰反応するようにもなり、犬が快適に暮らしにくくなります。
是非、ワクチン接種の途中であっても、脳と心の発達のために、人や犬が少なく、且つ、ウィルス感染の危険が少ない静かな場所で、外遊びをさせてあげましょう。
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