みなさん、犬の耳掃除をしていますか?
耳掃除は必要だと獣医さんやトリマーさんから言われ、汚れの有無に関わらず定期的におこなっていたり、特にたれ耳の犬種の場合だと気になってケアしていたりするかもしれません。
実際、どうなのでしょうか。耳のケアに関する新常識をお伝えします。
2017年にアメリカ耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(AAO-HNSF)が、耳のケアに関するガイドラインを紹介しています。
それによると、
というのです。
耳掃除は必要ないというのが新常識です。
今でも動物病院などに行くと、頼んでいないのに洗浄液で掃除されることがあるようです。感染症を予防するためだろうと思います。
しかし、実際、犬の耳掃除をしていなくても、耳の病気になったことは一度もない犬が多くいます。
耳掃除が本当に必要かどうかを見極めるためには、健康でノーマルな耳はどういった状態かを知っておくといいでしょう。
耳の入り口を軽くぬぐうと、褐色で脂っぽく独特のにおいがするものが少しついてきますが、これが犬にとってはノーマルな状態です。
もし頭を振ったり、耳の裏あたりを掻いていたり、耳を気にするそぶりがあれば、病院で診てもらいましょう。
POINT耳の通気をよくして乾いた状態を保つこと!
感染症の原因になるため、耳の中が常に湿った状態なのは注意!
立ち耳の犬なら放っておいてもほぼ大丈夫ですが、たれ耳の犬ではどうしても通気性が悪くなるのが問題です。暑くて湿気が多い時期は、特に注意が必要です。
時々、耳を見させてくれないかお願いしてみて、もし、じめじめしているようなら、耳の入り口だけティッシュなどでそっと拭かせてもらいましょう。
くれぐれも、無理矢理に綿棒を突っ込んだりしないようにしよう。(ケアが苦手になっていたら、自分でやらずに病院でチェックしてもらったほうが、犬の負担を少なくすることができます)
耳の中に毛がたくさん生えている犬種は通気性がよくないので、以前は抜くように言われることがありました。しかし、抜いているときは痛そうですし、その後は赤くなってしまうので、毛をカットする方式にするのがオススメです。
人間でも、傷がつくと感染症になりやすいですが、犬の場合も同様です。
毛を抜いて、耳の中に小さな傷ができてしまうと、感染症につながる恐れもあり、かえってよくないでしょう。
実際最近では、耳毛抜きをやめるように主張する獣医が増えています。「トリマーでも抜くべきでない」と主張している獣医皮膚科医がいます。
もし、すでに耳に関するトラブルを抱えている場合は、獣医とよく話し合って相談しましょう。
耳の毛を抜くのが良くないならば、どうすればいいでしょうか。カット方式を検討してみてはいかがでしょうか。
犬の耳毛切り専用ハサミが販売されています。
先がとがっておらず刃がないものなら安心して使うことができます。
犬の様子をみながら、怖がらせることがないよう、気を付けてカットしましょう。
耳に限ったことではありませんが、犬のケアをしようと思った時は、犬の状態をよく観察しておこなうことが大切です。
どんな犬でも絶対に必要だと思い込んでおこなうことも、逆に、日頃チェックをせずに放置したり、獣医やトリマーにケアを丸投げしたりするのも避けたいとことです。
犬と暮らしてケアをしていくということは、手間がかかって面倒に思うこともあると思います。しかし、家族として迎えた以上は、一緒に暮らしている犬についてよく学び、日々情報をアップデートして、QOLの向上に努めることが人間の義務であるといえるのではないでしょうか。
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