散歩が終わるたび、庭から帰ってくるたび、犬の足を拭いたり洗ったりしていませんか?
そうやって犬の足をキレイにしようとする人が多いですが、これがきっかけになって噛み付くようになる犬もまた非常に多いです。
噛み付くようになってしまったら、お手入れ関係はすべてできなくなってしますし、自分も痛い思いをするので、いいことは何もないように思います。最初からそんなことをしなければ、噛むようなこともないのです。
私たちも他人に勝手に足を触られたりつかまれたりするのは不快ではないでしょうか?犬も同様です。犬の足はとても敏感であり、プライベートな部分なので、人間が手で触ったりつかんだりするのはやめましょう。
それを散歩から帰るたびに毎日やられていたら、どんなに辛いことだろうと思います。
肉球に塗る保湿クリームなどもありますが、洗ったり拭いたりせずにそのままにしておけば、皮膚の病気など特別なことがない限り、保湿する必要もありません。
中には除菌スプレーをかけたり、ブラシでゴシゴシ洗ったりするという話も聞きますが、そんなことをすると肉球を傷めるだけでなく、嫌な思いをさせて精神的なダメージも与えるますので直ちにやめましょう。
玄関などの出入り口に、濡れタオルなどを置いておき、その上を歩いてもらうだけで十分です。
それでも、雨だと庭がぬかるんで、犬たちが出入りするたびに部屋に泥の足跡がついてしまうかもしれません。その場合は雑巾を出しておいて、気づいたらゴシゴシ床掃除をします。
動物と暮らしているのですから、部屋をピカピカな状態にしようなどと思わないことも大切です。
犬を人間に合わせるのではなく、人間が犬に合わせて自分の暮らしを犬仕様にすればいいですよ。最初は抵抗を感じるかもしれませんが、やってみると、犬に優しいということはもちろん、そのほうがずっとラクなのです。犬を人間に合わせようとすると、犬に無理がかかってあとが大変です。
また、リードが足に絡まったときなどにも、つい脚をつかんで直したくなるかもしれませんが、これも、足を触らずに済む方法にしましょう。
脚をつかまれるのは嫌なので、脚はそのままにして、脚をあげたタイミングなどをみはからってリードのほうを解きます。
それから、抱っこをするときに、前脚の付け根あたりをつかんでいませんか?とくに小型犬でやられやすいようで、真正面から前足に手を伸ばしているのを見かけることがあります。そうやって前足を持って抱っこすると、前足に全体重がかかって、犬は非常に嫌がります。体によくないのでこれもすぐにやめましょう。
抱っこするときは、横または後ろに立って、一声かけてからおなかの下に手を入れてかかえるようにしよう。
大型犬を診察台乗せたりするときには、二人がかりでやったほうが安定します。その際にも、おなかを両脇からかかえるのがいいでしょう。台などに引っかかったとしても、脚を触ったりつかんだりはしないようにしましょう。
人間は便利に手を使い、また手をコミュニケーション手段にもしていますが、それはサルの流儀です。多くの四足の動物はそういう使い方はしないので、足には触らないようにするのが相手を尊重するということです。
そうやって日ごろから嫌がることをしないであげていれば、犬は安心して人間のことを信用してくれるようになります。
そうなったら、足に刺さったトゲを抜いてあげるなどということもできるようになります。
これまで当たり前のように犬の足を触ったり洗ったりしていた方もいるかもしれませんが、「犬の足は犬のものだから触らない」を心に刻んでおきましょう。
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